2025Daytona
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商品づくりの基本は自らが「楽しむこと」。デイトナの新商品と展開巻頭 P.06東海道に位置する新居関所にて。シラスや牡蠣など、浜名湖、舞阪産のグルメも楽しめる。2024年には「朝活Cafe!」の会場にもなった。辻内:えっ!こんなにボリュームあるカタログを毎年リリースするデイトナの商品が、ですか? 織田:売れ筋商品が当時は本当になくて。ビッグスクーターブーム後は大きなブームが生じることがなく、2008年にはリーマンショックがありました。3年で売り上げが3割近く落ち込み、方針を転換したのです。 辻内:カスタムパーツ主体から……。 織田:「快適ツーリング」にキーワードを変え、現在に至ります。当時、ユーザーの動向をつぶさに見ようと道の駅に通い、定点観測した結果、快適で安全にツーリングを楽しむための商品を主軸としたのです。 辻内:このあとカタログ誌面に主力商品が登場しますが、各ジャンルのキーワードを改めて伺えますか。ライディングギアは「飛躍」でしたね。 織田:はい。カスタム系の商品については「着実」です。いわゆるコロナバブルが終わった今、コツコツ着実に商品バリエーションを増やしていこうと。メンテナンス/リプレイス系は「時流」。時代にただ流されるのではなく、積極的に時流を掴み、乗っていこうと。そしてツーリングとバイクガレージは、「挽回」です。 辻内:挽回ですか! 織田:ちょっとシェアが低下した商品があるので、そこを諦めず商品を再構築していこうと。 辻内:こうした明確なミッションのもと、各部門で開発や改善が続けられるのですね。 織田:そうです。自らバイクに跨り、走り、止まり、降りてまた考える。決して満足することなく。その繰り返しでより良いバイクライフを支える商品を編み出していこうと。 辻内:楽しみながら。 織田:そうそう。全部が全部ヒット商品という訳にもいきませんが、心から楽しみながら世に出せば、ライダーの皆さんにとって「やめられない趣味」を支えるマストアイテムになると信じています。

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